毎朝10分で「今日は何を何室まで売るか」を決めるための判断シートです。
前日の販売可能数をそのまま使わず、予約・キャンセル・食事・清掃・人員の変化を対象日ごとに更新します。
60秒判断フロー
対象日のPMSを開き、順番に確認します。
-
実際に販売できる客室はある?
ない → 販売停止。
ある → 次へ。 -
現在のプランに必要な食事・清掃・到着対応を追加で提供できる?
できる → 通常販売。
一部だけ難しい → 次へ。
できない → 販売停止。 -
素泊まり・到着時間など、予約前に明示できる条件で安全に受け入れられる?
はい → 条件付き販売。
いいえ → 販売停止。
詳細シートを使うのは、制約が複数ある場合や判断理由をチームで共有する必要がある場合だけ。
1.対象日ごとに五つだけ確認
- 残り販売可能客室:修繕・停止室を除いた実在庫。
- 食事能力:追加で提供できる朝食・夕食数。
- 客室整備能力:清掃・セット可能な追加室数。
- 到着対応能力:チェックイン、送迎、夜間対応など必要な上限。
- 予約条件:最低宿泊日数、食事条件、到着時間など現在の販売条件。
2.最も小さい上限を見つける
食事付きプランでは、客室が6室空いていても、追加夕食対応が4名分しかない場合、客室数だけを基準に販売しません。人数・室数の単位を混同せず、プランごとに制約を確認します。
3.今日の判断を三つから選ぶ
- 通常販売:現在の条件で追加販売しても運営上の制約を超えない。
- 条件付き販売:素泊まり、到着時間など、予約前に明示できる条件を設定すれば販売可能。
- 販売停止:空室があっても、現在の運営能力では追加販売しない。
「条件付き」はサービス低下を予約後に通知する意味ではありません。条件は予約前に明確にします。
日次判断シート
- 対象日
- ______
- 更新日時
- ______
- 残り販売可能客室
- ______室
- 追加朝食/夕食能力
- ______名/______名
- 追加清掃可能室数
- ______室
- チェックイン・送迎等の制約
- ______
- 現在の予約条件
- ______
- 今日の判断
- 通常販売/条件付き販売/販売停止
- 条件付きの場合の公開条件
- ______
- 判断理由
- ______
- 担当者
- ______
4.変更履歴を残す
昨日「通常販売」だった日を今日「条件付き」に変更した場合、理由を一行残します。キャンセル、食事能力の変更、人員変更など、事実を記録します。後から予約数だけを見て判断理由を作り直さないようにします。
5.週末に判断精度を確認
対象日の新規予約、キャンセル、販売停止時間、追加費用、現場で発生した問題を確認します。「もっと売れたはず」ではなく、当時利用できた情報で判断が妥当だったかを振り返ります。
記入例:1画面で1つの判断
例:水曜日に販売可能客室が5室あります。夕食付きプランは追加2名まで、素泊まりなら追加5室まで対応できます。清掃とチェックインには問題がありません。
60秒フロー:販売可能客室あり → 現在の夕食付き条件では全5室を販売できない → 素泊まりなら安全に受け入れ可能 → 条件付き販売。
PMS・予約サイトで行うこと:実際に設定可能な範囲で、対象日の素泊まり販売条件と在庫を確認・反映します。LSG側に別在庫を作りません。
記録するのは一行:「夕食能力が制約。素泊まりのみ追加販売可。」
このツールを使わないケース
- 対象日が決まっていない;
- PMS上の実在庫が確認できない;
- 料金戦略そのものを決めたいだけで、運営能力が問題ではない;
- 法令・安全・労務上の判断をこのシートだけで行おうとしている。
今あるシステムに追加して使う
新しい管理表を増やす必要はありません。PMS、予約台帳、シフト表、食事数管理表など、現在使っている情報から五つだけ確認します。
| 確認項目 | 確認先の例 | 記録する結果 |
|---|---|---|
| 残り販売可能客室 | PMS・予約台帳 | 室数 |
| 食事能力 | 食事数表・厨房確認 | 追加可能人数 |
| 清掃能力 | 清掃表・シフト | 追加可能室数 |
| 到着対応 | フロント・送迎シフト | 制約のみ |
| 販売条件 | 予約サイト・PMS | 現在の条件 |
出力は一つだけ:「通常販売」「条件付き販売」「販売停止」のいずれかと、その理由を一行。客室在庫そのものはPMSで管理し、このページを別の在庫システムとして使わないでください。
忙しい日の簡易版:PMSの残室 → 食事/清掃の最小上限 → 今日の判断、の順に確認します。制約がなければ詳細入力は不要です。
関連ガイド
最初に平日の宿泊プラン点検ガイドで商品条件を整理し、次に平日キャパシティ管理シートで制約を定義し、この日次シートで更新します。
全国統計を参照する場合は、観光庁宿泊旅行統計調査の注記と集計条件を確認してください。自施設の日次販売能力は全国統計ではなく、自施設の実在庫と運営条件で決めます。
編集注記:この判断シートはLow Season Growthによる実務ツールであり、観光庁の運用基準、収益保証、または統計的に検証された予測モデルではありません。